2013年11月4日月曜日

たいせつなこと ししゅうのこと


今日は少し
刺繍のこと。

刺繍をはじめて長いのですか?
どちらで刺繍を勉強されましたか?
というご質問を時々いただくことがあります。

自分自身も時々は振り返って
見つめ直したくて

自分の刺繍に対する想いや
これからのことを
少しづつでも書き留められたらな・・
と思い、パソコンにむかっています。


わたしは美術大学で
彫刻を専攻していました。

本格的に美術を学び始たのは高校生から。
彫刻をはじめたきっかけは
「何の素材を選んでも怒られない!!」
という安直な理由。

でもおかげで
石、木、粘土、樹脂、鉄、パソコン、絵の具
全部挑戦しました。
それが、わたしにはとっても向いていたみたいです。

このころ、
とってもだいすきな先輩がいました。

とってもかわいいのに、ゲラゲラ笑うし
洋服のセンスもステキなのに、変なものが好き。
作る作品はどれもわたしのツボで、どんな素材も挑戦する。
本当にあこがれの先輩。

その先輩が髪の長かったわたしに
「つくってみたら似合いそうだったから、あげるね」って
てのひらにのせてくれたのが
刺繍の髪飾りでした。
うれしくてうれしくて!
今でも大切にしています。

『先輩にあこがれて刺繍をはじめた。』

きっかけはこんなにもシンプル。

刺繍を学ぶお教室があるなんて
思いもしなかったから
すべて独学ではじめてしまいました。

尊敬していた教授のもと
大学院に進学し

器用貧乏というか、
(器用ではないんですけど・・)
進路や製作に行き詰まって
悩んでいた時
はっきり言われました。

「お前はお前だからな。
何をやってもいいけどな、
彫刻家の作る作品を作り続けるんだぞ。」

誇りを持て、自分らしく進めと
まっすぐに言ってくださった教授に
感謝は尽きませんでした。

彫刻家のつくる刺繍・・・

あの日からずいぶん経ったけど
本格的に刺繍をはじめたのは2010年。
まだまだ日は浅いですが
もう3年も経ったんだなぁと
ふと思いました。

今も常に思うことは

今日作る作品よりも明日作る作品が好きになる。

毎日、進化しているような気がして
楽しくて仕方がありません。

先輩は、遠くに嫁いでしまって
なかなか会えないけど、会えば大笑いして
あの時に戻れる。
今も変わらない、あこがれが胸にあるけど
あの頃よりももっと大切な友だちになりました。

思えば本当に多くの人に支えられて
今日があるんだなぁ・・・と、
感謝しない日はありません。

たのしむこと
かんしゃすること
つづけること

わたしの刺繍はこんなにも
シンプルにできています。



恋するクジャク

新しい素材として
絹の糸を使用しました。
写真ではお伝えしづらいのですが
羽の先のお花の部分は
光沢のある絹糸で仕上げております。

絹糸はとても繊細なため
使用でこすれたりすると
若干毛羽立つことがございます。

この特性を活かし
もしも使用中にほつれが生じた場合は
お花が綿毛のようにやさしく膨らみます。
下地には幾重にも
綿の刺繍糸で縫い重ねておりますので
丈夫に安心してお使い頂けます。

恋するクジャク
実はベースの糸には
ピンクを使用しています。
恋する気持ちは
きっと
ピンク色に違いありませんから。








いつも見守ってくれている
わたしの大切なオカカを縫いました。
(オカカさんはリチャードソンジリスというリスなのです)
自分のために刺繍をしたのははじめてです。
カカ、いつもありがと。


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